電子帳票システムはどうすれば帳票作業を効率化できるのか?

e-文書法」の施行と「電子帳簿保存法」の改正に伴い、帳票類を電子データとして管理するニーズが増大し、電子帳票システムが普及してきています。企業の帳票業務は帳票作成、保守、配信と管理を含めますが、一環に問題が起こると、全体の効率に影響するはずです。

電子帳票システム以外、Excelオープンソースソフトによって帳票作業を行う企業は少なくありません。本稿では、ExcelOSSツールと比較し、帳票作業の効率化における電子帳票システムの必要性を見ていきます。

 

帳票作成

Excel

まだ数多くの企業は業務システムで算出されたデータに合わせてExcelでレイアウトを設計しますが、帳票の種類やデータの量が多くて、レイアウトが不規則である場合、かなり手間がかかります。

OSSツール

Excelの手作業に苦しんて、色んなオープンソース製品を組み合わせてバーコードやグラフも含んだ複雑な帳票を開発する企業もあります。日本語のトレーニングがなく、習得時間がかかり過ぎるだけではなく、ほとんどのOSSの帳票ツールは高度なコーディングが必要です。

例えば、よく用いられるOSSツールのJasperReportsとiReportの場合、まずデザイナのiReportで帳票のレイアウトを設計し、拡張子が「*.jrxml」のXMLファイルを生成した後、JasperReportsでそのファイルを読み込んで、たくさんのコーディングでデータソースなどを設定し、帳票を出力します。JasperReportsとiReportが全然違うツールとなったので、使うのは精神的につらいです。

電子帳票システム

電子帳票システムでは、GUIのデザイナで帳票のレイアウト等を定めておけば、高度なコーディング不要で業務システムやデータベースからのデータを基に帳票を作成できるようになります。

例えば、FineReportはマルチデータソースを一枚の帳票に統合できます。Excelのように一般の帳票ツールを設計するに加えて、レイアウトが不規則な帳票に対応するブロック帳票設計モードも用意しています。

ドラッグ&ドロップでDB項目を配置したり、画像、グラフと表を挿入したりするので、位置のズレや罫線の位置調整など地味な作業をなくすと言えるでしょう。また、既存のExcelファイルの一括インポートもサポートしています。

帳票保守

Excel

データベースに接続できないため、データが更新する度に、手動でデータをはめ込んで出力しなければなりません。複数の部門やスタッフによって手作業でデータの収集と帳票の更新が行われる結果、ミスと混乱は避けられないでしょうか。頻繁にフォーマットを変更する場合、一層保守しにくくなります。したがって、Excelは帳票の保守作業(フォーマットの変更)も発生しない場合に向いています。

OSSツール

OSSの帳票ツールには高度なコーディングが必要であるため、保守性が悪いに決まっています。表示位置を調整したり、表示コントロールを差し替えて描画するなどどんなに小さいな変化でも、コーディングしなければなりません。コードを変更する時、なぜそんなに実装になったのかを後任者に伝えるための詳細な説明を整備する必要があり、保守コストが高くなっていきます。


また、サービス保証がなく、学習資料が主に英語で書かてあるのも大変です。何か問題があったら、対応できなくなります。

電子帳票システム

次々と発生する帳票の仕様変更、取引先からの新帳票への対応要請など、IT部門は帳票を利用するエンドユーザーに振り回されることが多いでしょう。「それが欲しい」「やっぱりそのほうがいい」といった要望がたくさん出ています。電子帳票システムでは、コーディングせずに、グラフィカルな画面で帳票を調整すれば済ませます。

FineReportを導入すれば、IT部門はデザイナでレイアウトとデータソースを調整することで、帳票の仕様変更や新帳票へすばやく対応できます。プロジェクトを引き渡し後に、企業自分自身でメンテナンスすることができるので、高いコストパフォーマンスを持っています。

帳票配信

Excel

作成した帳票を印刷して封筒にいれて郵送するにせよ、FAXで送信するにせよ、膨大なコストを要しているのではないでしょうか。メールなら印刷と郵送のコストを下げるものの、毎回更新するとまた手作業で送付する必要があります。

されに、帳票のデータにミスがあったら何度も作業を繰り返すことがよくあります。帳票配信の効率は実に低いとしかいえません。

OSSツール

OSSのツールには帳票の作成に対応しますが、ほとんどは自動配信機能を備えていないので、企業は自分で開発するしかできません。そうしないと、配信効率は向上しません。

電子帳票システム

電子帳票システムでは、大量の帳票でも設定した日に自動的に任意の数のユーザまたは連絡先宛てに配布できるようになります。

FineReportのスケジューラ機能によって、一度帳票を作成すると、定期的にデータを更新し、帳票を生成し、メール、メッセージと通知にてご自身と他の受信者にメールで送信します。コストを削減するだけではなく、配信の即時性とデータの正確性も保証できるのではないでしょうか。

帳票管理

Excel

帳票管理上で、Excelは最も悪いでしょう。共同作業をサポートしないし、作成した帳票を書類別や部署別に仕分、検索することにずいぶ時間が費やされます。帳票の量がそれほど多くない場合は行けますが、時間の経過に伴い書類量が膨大になっている場合、エクセルのみで取り扱うことが困難になります。

OSSツール

ほとんどのOSSツールに帳票管理の機能がないので、配信と同じく開発する必要があります。

電子帳票システム

電子帳票システムでは、帳票が自動で分類、仕分けされ、保存や検索が可能となることで効率化されます。それに、電子帳票システムで帳票を一元管理できるので、情報のセキュリティを向上させます。

FineReportに管理ポータル機能が搭載されており、帳票、ユーザ、権限、システム設定などを一元管理します。電子帳簿保存法上の「真実性の確保」と情報漏えい防止のため、利用者毎に参照、検索、編集などの細かい権限を設定でき、アクセス・イベントログによる履歴管理機能も備わっています。

まとめ

上記よりExcelオープンソースツールと電子帳票システムを比較しました。電子帳票システムが帳票作業での優位性がおわかりいただけたでしょうか。しかしながら、すべての電子帳票システムは帳票作成、保守、配信と管理に高い機能を持つとは限りません。その中の1つか2つに優れたツールは多いです。各システムの違いをしっかり検討したうえで、選択していくのが重要です。

FineReportの体験版は「無料」、「使用期限なし」なので、電子帳票システムの導入を考えている企業様はぜひ試してみてください。

 

本記事はFineReportブログに掲載しました。(http://www.finereport.com/jp/basicknowledge/reportsystem/)